【弁護士の服装術 #2】弁護士のシャツとスーツ

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1. シャツについて

(1) 身体に合ったサイズを

シャツは、身体に合ったサイズを着るのが一番です。

身体に合ったサイズを知るには、一度オーダーシャツを作ることをお勧めします。首回りや袖丈等のサイズがわかるため、今後既製品を買う際にも参考になると思います。

体型やシャツのサイズは、その時々の状況や年齢によって変化します。

私は、弁護士になりたての頃、連日深夜までデスクワークをしていたので、肩こりのため腕の長さが短くなっており、今よりも袖丈が短いシャツを着ていました。一方最近では、採寸の度に「身体が小さくなりましたね」と言われます。

今着ているシャツが身体に合っているのか、定期的に見直すことも必要だと思います。

(2) オーダーシャツの作り方

初めてシャツを作るのであれば、百貨店をお勧めします。最近は手頃な値段の生地も置いてありますし、店員さんの対応も非常に丁寧です。

オーダーの際は、店員さんと相談しながら型を選んでいけば良いと思いますが、何も考えずに行くと型選びに時間がかかると思うので、私のお勧めの型を記載しておきます。一般的な内容だと思います。

  • 襟型 セミワイド
  • カフス シングルの小丸かダブルのスクエア
  • 前立 裏前立
  • 背中 背ダーツ
  • ポケット 付ける(業務に必要なため)

私はイニシャルの刺繍は入れませんが、入れるとしても左腕が無難です。

たまに、カフスにイニシャルの刺繍を入れる方がいますが、見苦しいのでやめた方が良いと思います。そもそも、カフスにイニシャルを入れるサービスが提供されているのが不思議です。

シャツは、いろいろな所でたくさん作ってみると、自分の好みがわかってくると思います。

シャツ好きが最後に行き着くのはフライルイジ・ボレッリだそうですが、私は百貨店や和光で作ることが多いです。よく話題に上る鎌倉シャツも作ってみましたが、そこまで感動しませんでした。

(3) 日々のメンテナンス

シャツは、自宅で洗濯してアイロンをかけるか、クリーニングに出すかの二択ですが、それぞれ一長一短です。

シャツの傷みやすさの観点からいうと、クリーニングに出した方が傷みが早いです。

襟首と袖口がほつれてきたらシャツの交換時期です。百貨店のオーダーシャツは、襟と袖口を交換する有料サービスがあるようなので、オーダー時の残り生地を取っておくと良いかもしれません。

私は以前、上等なシャツを作った際に、勝負シャツにしようと思い、クリーニング後タンスにしまい込んでいたのですが、いざ着ようと思って出してみると、黄ばんで使えなくなっていました。シャツは、1日着ただけでも襟元が汚れ、湿気が高い場所にしまい込むと黄ばみます。これはクリーニングに出した場合であっても同様です。

上等なシャツだからと思ってしまい込んでしまうと、黄ばんで使えなくなることがあるので、高いシャツでも臆せず使うことが大切です。

最近は、大事な場面で真っ白なシャツを着るため、新品のシャツを自宅に置くようにしました。

オーダーシャツ

(4) オーダーシャツをプレゼントすると喜ばれる

司法試験合格や弁護士登録のお祝いに、仕立券付のシャツ生地を送ると大変喜ばれます。

シャツは消耗品なので、何枚あっても困りませんし、シャツの型は、もらった方が自由に選べます。

大手百貨店のシャツ生地であれば、全国の提携百貨店で作ることができるため、地方の方にも送れます。

相手が都内在住で、十分な予算がある場合は、銀座和光のオーダーシャツもお勧めです。銀座の高級なフィッティングルームで採寸すると、社会人になった実感が湧くというものです。

お祝いの品を何にしようか迷った際は、是非検討してみてください。シャツの色は、白かサックスブルーが無難です。

銀座和光のオーダーシャツ
銀座和光のオーダーシャツ
仕立前の生地(左)と、仕立て上がったシャツ(右)

2. スーツについて

私は、打ち合わせ時は必ずネクタイ、ジャケットを着用しますし、ノーネクタイ・ノージャケットで期日に出頭したことは一度もありません。

事務所によっては、堅苦しい服を避けるように言われているかもしれませんが、それでも、然るべきタイミングで然るべき服を着ることは非常に重要だと思います。

弁護士ドラマのSUITSで、30万円以上のスーツを買えという台詞がありましたが、それなりの服を毎日着ていると、スーツの善し悪しがわかるようになってきます。高級なスーツの着用を強いられている会社の重役が、あなたを見て「この弁護士、こんな安っぽい服を着ているけど、ちゃんと仕事してくれるのかな」と不安に感じることがあるということです。

高い買物ですが、大きな案件が終わった際にでも、フルオーダーのスーツを仕立てられることをお勧めします。

フルオーダーのスーツは、セミオーダーとは着心地が違いますし、身体のラインにラペル(襟)がきれいに吸い付きます。

オーダースーツ

オーダーの際は、恥ずかしがらずに職業を明かしたうえ、自分のイメージを伝えることが大切です。

「高齢の依頼者や女性の依頼者が多く、初対面でも親しまれやすいような服にしたい」とか、「頭脳明晰で優秀な弁護士に見えるようにしたい」とかです。

これまで、私の顔を見て吹きだした店員は1人もいませんので、さすがプロだと思います。

オーダーの際は、襟にバッチを付けるので、フラワーホールに穴を開けるように頼んでおきます。何も言わないでいると、裁判所に行く前になって穴が開いていないことに気が付いたりします。

初めてのオーダースーツで心配だという方は、以下のような本を読んで、事前知識を入れておくと良いかもしれません。

宮崎俊一著 成功する男のファッションの秘訣60

オーダースーツで有名な店は、ペコラ銀座、ブリオーニ、キートンです。

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